SEO
実際に上位表示されるピラー・クラスター設計
キーワード調査を、チームが実行できるコンテンツマップに変える。
An Nguyễn
· 4分で読めます

キーワード調査のスプレッドシートは作ったものの、そこから何をどの順番で書けばよいのかが決まらない。多くのチームがこの段階で止まります。ピラー・クラスター設計は、調査結果を「どのページが、どの問いに答えるのか」という地図に変えるための方法です。この記事では、キーワードを意図ごとにまとめ、採点し、ページに紐付け、公開後に見直すまでの流れを、複数市場で運用するチームを想定して解説します。
ピラーとクラスターとは
ピラーは、事業にとって重要な広いテーマを網羅的に扱う中心のページです。クラスターは、そのテーマに含まれる具体的な問いに1つずつ答えるページです。ピラーからすべてのクラスターへ、各クラスターからピラーへと内部リンクでつなぐことで、サイトがそのテーマを体系的に扱っていることが、読者にも検索エンジンにも伝わりやすくなります。
- ピラー: 全体像を示し、詳細は各クラスターに案内するページ。
- クラスター: 1つの検索意図に深く答えるページ。
- 内部リンク: ピラーとクラスター、関連するクラスター同士を双方向につなぐ。
キーワードを検索意図でまとめる
調査で集めたキーワードは、そのままでは表記ゆれや言い換えが混ざった長いリストです。まずは「同じ答えで満たせるかどうか」を基準にまとめます。1つのページで答えられるキーワード群が1つのクラスターになります。
- 1市場ごとに、その言語でシードキーワードを集めます。翻訳した語ではなく、現地で実際に検索される言い方を使います。
- 2各キーワードを検索意図で分類します。情報収集、比較検討、申し込みなどの行動のどれに当たるかを見ます。
- 3実際の検索結果を確認し、上位に同じページが並ぶキーワード同士は1つのクラスターにまとめます。
- 4クラスターを上位のテーマでくくり、それをピラーの候補にします。
採点して優先順位を決める
すべてのクラスターを一度に制作することはできません。次のような観点で採点し、チームの制作能力に合わせて上から着手します。重み付けはチームで合意しておき、市場をまたいでも同じ基準で比べられるようにします。
- 事業との関連性: そのテーマで流入した読者が、サービスの利用につながるか。
- 意図の適合度: 自社のページで、その問いに最も良い答えを出せるか。
- 難易度: 現在のサイトの評価で、上位の競合と戦えるか。
- 既存のカバー状況: すでに答えているページがあるなら、新規作成より改善を優先する。
コンテンツマップに落とし込む
採点が終わったら、ピラーとクラスターを1枚の地図にします。重要なのは、各ノードに「答えるページ」を必ず割り当てることです。記事として新規に書くものもあれば、既存のランディングページが答えるべきものもあります。物流サービスのサイトであれば、たとえば次のような形になります。
Pillar: International shipping guide -> services (landing page)
├─ Cluster: How shipping cost is calculated -> pricing-shipping (landing page)
├─ Cluster: What customs clearance involves -> pricing-customs (landing page)
├─ Cluster: Packing fragile items -> article (new)
├─ Cluster: Prohibited and restricted items -> article (new)
└─ Cluster: Tracking a parcel end to end -> article (update existing)tixigen の SEO コンテンツマップでは、ピラーとそれを支えるクラスターを階層として管理し、各ノードを記事またはランディングページに紐付けられます。SEO Engine で見つけた有力キーワードはマップに保存でき、そこからブリーフを作成してAIによる下書きへとつなげられます。計画した内容はカレンダーにも並ぶため、戦略と日々の公開がずれません。
内部リンクと市場ごとの展開
地図ができたら、公開する順番と内部リンクの設計を決めます。ピラーを先に公開し、クラスターが増えるたびにピラーからリンクを追加していくと、未完成のページへのリンク切れを防げます。複数市場で展開する場合は、地図の骨組みを共通にしながらも、キーワードは市場ごとに調査し直すのが原則です。
- ピラーには、各クラスターの要点と誘導リンクを置く。
- クラスターの冒頭か末尾でピラーへ戻るリンクを置き、関連するクラスター同士もつなぐ。
- アンカーテキストはリンク先の内容が分かる具体的な言葉にする。
- 市場が変われば、調べる人の立場と言葉も変わる。たとえば送料のピラーなら、日本向けは「海外発送 送料」のように送る側の言葉で、米国向けは「shipping from Japan」のように受け取る側の言葉でクラスターを組む。どのクラスターを作り、どれから公開するかは、市場ごとのキーワード調査で決める。
公開後に見直すサイクル
ピラー・クラスター設計は一度作って終わりではありません。公開後は Google Search Console のデータや順位トラッキングを確認し、どのクラスターが表示されているか、想定外のクエリで表示されているページはないかを定期的に見直します。想定外のクエリが多いページは、新しいクラスターの候補です。逆に、どのクエリでも表示されないページは、意図の読み違えか、他のページとの重複を疑います。
- 1月に一度、クラスターごとの表示回数とクリック数を確認します。
- 2重複しているページは統合するか、意図を明確に分け直します。
- 3新たに見つかった問いをマップに追加し、次の制作サイクルに組み込みます。
執筆
An Nguyễn
tixigen チーム

